個別指導base栗東校 吉村です。
先日、連載が終わったものの巷でとても話題になっていた漫画「鬼滅の刃」。
生徒の皆さんもファンが多いようでしたので、ザックリと、本当にザックリと読んでみました。
あらすじなどは有名なので私が書くまではないと思うので、省略します。
…実際読んでみて個人的にとても「感覚的」・「文系」な漫画だなぁと感じ、それが大人気の理由だと思います。
「鬼滅の刃」の主人公は「鬼殺隊」というグループに所属し、同じく所属する戦士たちは
それぞれ「呼吸」という得意な系統の技を持っています。
そしてそれがさらに、「型」という通し番号が振られています。
この時点で少しややこしいのですが、
例えば
「水の呼吸 壱の型 (技名)!」とか
「風の呼吸 弐の型 (技名)!」などの必殺技を繰り出します。
みんな、それぞれ色々な技を持っているのですが、如何せんそれが、
どんな技でどんな効果があるのか分かりにくく、「違うのは効果ビジュアルだけでは」と思う技が多々あります。
攻撃内容はよく分からないけど通し番号が大きいから強そうな技だな、と若干ふんわりしているんですよね。
そしてマンガ内では、それぞれのキャラが
「今度は参の型!」
「次は肆の型!」
と出していくと、敵が
「なにいっ!? そんな技があったとは! ギャー!」
と散っていきます。
これ、いくらでも後出しでイケるんじゃないか。と感じてしまいます。
…そしてこの「鬼滅の刃」とは対照的に「理論的」・「理系」だと感じる漫画に「ジョジョの奇妙な冒険」や「HUNTER×HUNTER」などがあります。
この二つの漫画では戦いの前や途中に
「この人の能力は、明確にこう」
「この敵の能力は、ハッキリこういう定義」
と判明します。
中にはよく分からないまま終えることもありますが、基本は明確です。
そしてその出し合った能力同士で戦い、
「あの能力をこんな風に応用して!?」
「その能力をそう使って逆転するとは!」
といったように、分かりやすく勝負がつきます。
理論がきっちりしていて、戦闘描写が「理系的」ですよね。
どちらが優れているということではなく、方向性の問題です。
更に言うなら理系のバトルマンガは、論理を主体としている分、「感動ドラマ」とか「人間ドラマ」の割合が少ない気がします。
もちろんジョジョやハンターハンターも、感動や心動かされるシーンがあるのですが、全体としては比率は少なく、一連のシリーズのラストだけにまとまっている印象があります。
逆に文系のバトルマンガは、その分、感動ドラマや人間ドラマの割合が多めに割かれています。
実際、「鬼滅の刃」では、一回か二回のバトルにつき、必ずといっていいほど情動的な人間ドラマが挟み込まれてきます。
「ONE PIECE」なんかも同じ「文系」で、各キャラクター毎に回想シーンがありますよね。
さらにすべてのキャラに「どうしてそうなってしまったか」という歴史やドラマが存在します。
そこには非常に悲惨なもの、涙を誘うものもあり、それによって強烈に話に引き込まれていきます。
逆に「ジョジョ」や「ハンターハンター」には、変態的…もとい素敵な個性のあるキャラがたくさん存在します。しかし「なぜそうなったか」は、そこまで語られません。
一方で「鬼滅の刃」は、すべてのキャラの哀しいドラマを掘り下げるているので、だからこそ、これだけ多くの人の心を打ち、愛されているのではないでしょうか。
…さて話が漫画の内容で大きく膨れ上がってしまいましたが、受験生の方々にとっては、そろそろ進路を明確にしなければいけない時期。
普通科の高校に進学されるのであれば、翌年、「文系」か「理系」かを選ばないといけません。
理系科目・文系科目どちらも甲乙つけ難い…もしくは丙丁つけ難いといった皆さんも漫画の好みで、自分がどちらに向いているのかを考えてみるのも一興でしょうか。